
所長大串 幹
兵庫県立福祉のまちづくり研究所のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。令和8年度より所長を拝命いたしました大串幹です。就任にあたり、当研究所の歩みと、これからの取組についてご挨拶申し上げます。
当研究所は、義肢装具の製作・開発を出発点に、福祉用具の展示・普及、住まい、まち、移動、コミュニケーションに関する研究へと活動を広げ、兵庫における福祉のまちづくりを支える実践的な拠点として歩んでまいりました。昭和46年の補装具製作施設の設置、昭和52年の福祉用具展示機能の整備を礎に、平成5年には福祉のまちづくり工学研究所として新たな体制を築き、平成21年には研修機能と研究機能を統合した現在の研究所へと発展しました。その後も、ロボットリハビリテーションの推進や小児筋電義手バンクの運営など、現場の切実なニーズに向き合いながら、研究成果を一人ひとりの暮らしに生かす挑戦を続けています。
いま、福祉のまちづくりを取り巻く環境は大きく変化しています。デジタル化の進展、暮らし方や働き方の多様化、災害への備え、情報保障の重要性の高まりなどにより、研究にはこれまで以上に総合性と実効性が求められています。兵庫県が掲げるユニバーサル社会づくりの理念のもと、私たちは「ひと」「参加」「情報」「まち」「もの」を切り離さず、当事者、家族、支援者、企業、大学、行政の皆さまとともに課題を見つけ、ともに試し、ともに改善していく共創の姿勢を大切にしてまいります。研究室の中だけで完結するのではなく、地域、施設、住まい、移動の場、日常のコミュニケーションの中で効果を確かめ、社会実装まで見据えることが、当研究所の重要な使命です。
これからも当研究所は、これまで培ってきた実践知と技術力を礎に、人を中心に据えた研究、現場起点の研究、そして社会に届く研究を一層推進してまいります。福祉用具、ロボット、住環境整備、移動支援、意思疎通支援などの分野を横断しながら、誰もが安心して暮らし、学び、働き、地域で役割を持てる社会の実現に貢献していきます。兵庫から全国へ、そして次の時代へつながる福祉のまちづくりの可能性を、皆さまとともに切り拓いてまいります。
今後とも、当研究所の活動へのご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
令和8年4月吉日