■事例報告 1)当初の構想と実現できたこと 原田処平氏(大阪市北区役所)
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〈講演の様子〉
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平成16年度に取り組んだ北区交通バリアフリー関連の市民ワークショップの報告をしていただいた.
北区には日本一長い天神橋筋商店街がある.ハード面でのバリアフリーは着実に進んでいたが,看板や商品のはみ出し,放置駐輪といった問題が残っていた.
そこで,心のバリアフリー,市民参加の継続的な取組みに着目し,行政主導ではなく,市民主導のまちづくりに
していくための取組みを行った.
取組み体制としては,「バリアフリーアドバイザーズ」という高齢者や障害者などがリーダーとして指導してくれる組織をおき,菅北小学校と連携して行った.初めての取組みであり,毎回試行錯誤の連続であった.今回の取組みをいかに継続させるのかが課題である.
また,この取組みは,交通バリアフリー推進支援連絡協議会主催の「第4回交通バリアフリー推進の集い」にて奨励賞をいただいた.
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■事例報告 2)実務面でのしくみ創り 石塚裕子氏(八千代エンジニヤリング)
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〈講演の様子〉
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コンサルタントとしてこの取組みに関わった石塚氏から,実務的な面からの報告をしていただいた.
「バリアフリーについて学ぶ」,「バリアフリーを理解する」,「協力する場をつくる」という3つの目的に対して,それぞれに工夫を行った.
小学生とのまち歩きということで,安全管理の徹底,実体験の重視という点を特に配慮した.子どもは大人以上に体験から学ぶことが多いため,体験をできるだけ多くできるように工夫した.
ワークショップの中で出てきた発話を分析し,今回の取り組みにより「市民が主体となった提案」や「多世代の意見交換による相乗効果」といった効果を得ることが確認できた.
今後,市民主導の福祉の交通まちづくりに展開していくためには,「積み重ねの必要」,「多世代での意見交換の必要」,「市民組織同士の連携の場づくり」,「コミュニティ力の活用」の4つが必要ではないかと述べられた. |
■事例報告 3)小学校の総合学習での実践 飯田克弘氏(大阪大学大学院)
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〈講演の様子〉
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飯田氏は小学校において「まちのバリアフリー」をテーマとした総合学習に関わっている.今回は,平成16年度の北区菅北小学校の総合学習の取組みを紹介していただいた.
大人も子どもも世代を超えて,社会の問題を一緒に考えていきたい.コミュニティというのは,合意や連帯や協同の活動の中から形成される協同社会だと思っている.
総合学習のねらいを段階的に分けて,まちのバリアフリーとどう関係するのかを関連付けて分析した.この授業を通して,「他者の動きを理解する」段階に到達した児童は49名中45名,「他者の気持ちや思いを考える」段階に到達した児童は49名中26名と,多くの生徒がこの授業の到達目標に達成することができた.
また、小学校が外部と連携することで,「人員不足や施設に関する問題の解消」,「外部講師による授業実践の効果」,「学校地域の連携による活動実現の効果」を得ることができた.現在,今までの取組みをまとめて,バリアフリーを題材とした総合学習の手引きとして,パンフレットを作成している.
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