日本福祉のまちづくり学会関西支部

 
セミナー

第15回 日本福祉のまちづくり関西セミナー報告
〈日本人間工学会関西支部との共催企画〉 
「交通バリアフリーへの人間工学からのアプローチ」

問題提起1
交通バリアフリーの現状

三星明宏氏(近畿大学 土木工学科)

 三星氏には、平成12年に成立した交通バリアフリー法の諸基準値案の検討について話していただいた。
  車いすの通行を考慮した歩道の段差、縦断勾配の基準値、国土交通省と警察庁が推進する歩行者ITSについて話され、道路空間におけるバリアフリーについて、人間工学との連携が必要であるという問題提起をされました。

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問題提起2
人間工学と福祉のまちづくりの接点

岡田 明氏
(大阪市立大学大学院 生活科学研究科)

 岡田氏は、福祉のまちづくりにおける人間工学のかかわりについて問題提起をされました。
  人間工学とは、さまざまな環境の中に生きる人間の生理的・心理的特長を解明し、それに合ったモノや空間の設計や使用を支援していく人間研究の一分野である。より質の高い人間中心のまちづくりを推進するためには人間工学との連携は必要であると話されました。

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福祉のまちづくり事例
ターミナル空間とサイン環境のユニバーサルデザイン

田中直人氏(摂南大学 建築学科)

 田中氏はターミナル空間として、空港、鉄道駅のユニバーサルデザインとわかりやすいサインに関して話されました。
 海外での標準化されたピクトグラムは外国人や高齢者、子どもにもわかりやすいもの、馴染みやすいものとなっている。これらのサインは形、大きさ、色彩、利用者の心理状況まで考慮して、施設計画の最初から検討されるべきであると述べられました。

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鉄道施設・設備の応用研究
鉄道駅ホームにおける触知表示の改善に向けて

大野央人氏
(鉄道総合技術研究所 人間工学研究室)

 大野氏には、鉄道駅ホームの点字ブロックに内外の情報を知らせる改善案について話していただきました。鉄道駅ホームでは点字ブロックに内外の情報がないために、視力障害者の転落事故が問題になっています。既設の点字ブロックを利用しながら内外情報も持たせるという提案を実験結果と共に紹介されました。

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鉄道施設におけるバリアフリーの取り組み

堀畑裕一氏(近畿日本鉄道 施設部)

 堀畑氏からは、近鉄の既設駅のバリアフリー化の取り組みを、技術的なこと工夫をした点などを交えて話していただいた。
 中でも既設駅へのEV設置でのスペースの問題を、EVシャフトのコンパクト化や出入口の方向にバリエーションを持たせるという工夫を重ねて解決されている。

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セミナーの資料を希望される方には、実費(1000円)にてお分けいたします。
事務局までご連絡くださいませ。

田中さんからの説明風景

講演会に先立ってビッグアイの見学会を行いました。

 ビッグアイのバリアフリーデザインについて監修された田中直人氏に館内の説明をしていただきながら見学を行いました。
 多くの方の参加を得たので、2グループに分かれて、宿泊室内まで見せていただきました。

立食パーティの様子

親会の風景

 セミナーの後、ビッグアイ内のレストラン「ぐらん・じゅ」にて懇親会を行いました。懇親会にも大勢の方に出席していただきました。



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